第2回 塗料の種類

塗料雑談第2回目は、塗料の種類について解説します。

塗料雑談2-6

樹脂の種類

塗料の中には樹脂が入っており、どの樹脂が入っているかで塗装した後の耐久性が変わってきます。

上記の表(アクリル、シリコン、ウレタン、フッ素)はその中でもよく出回っているものです。この他にも、アクリルより安価な合成樹脂(ペンキ)や、フッ素より上級と言われる無機塗料、光触媒など、たくさんの種類が存在します。

アクリル…強度が高く、色をくっきり見せる効果があります。また、低価格で重ね塗りができるため、様々な色に短いサイクルで塗り替えることができます。その反面、汚れやすく耐久性に欠ける為、外部の塗装には向いておらず、頻繁な塗替えを必要とします。一般的な耐久年数は5年~8年と言われています。

ウレタン…アクリル塗装より防水性、耐久性に優れ、価格、耐久性、機能性などのバランスが良く、シリコン樹脂に次いで人気があります。種類も豊富で塗る場所と条件に合う塗料を探しやすいです。デメリットとしては、シリコン樹脂に比べて耐久性に欠け、汚れやすいです。一般的な耐久年数は8年~11年と言われています。

シリコン…アクリルやウレタン塗料と比べ耐久性に優れています。機能性や価格を考えたときにコストパフォーマンスが良く、種類も豊富です。光沢が長持ちし、色あせがしにくいです。また、ものをはじく性質があるため、汚れが付着しづらく、付着した汚れも簡単に落とすことができます。反面、長期的な目線で見ると次回重ね塗りをする際に他の塗料と比べて密着性に欠けます。耐久年数は12年~15年と言われています。

フッ素……塗膜の寿命が非常に長く、耐久性は他の塗料に比べて群を抜いて高いです。耐熱性・耐寒性に加えて、低摩擦性、不燃性など数多くの機能があります。加えて美観を長期間保つことができるので、長期間塗替えたくない所に塗るには最適です。価格は一見、非常に高額ですが、耐久年数を考えた長期的なトータルコストで考えればお得です。一般住宅よりも都市部の大きなビルなどに使われています。耐久年数は15年~20年と言われています。

水性と溶剤(強溶剤と弱溶剤)

塗料を薄める液体がシンナーなのが溶剤、水で薄めるのが水性になります。
溶剤は水性に比べ耐久性がありますが、シンナーで薄める為臭いがあります。
逆に水性は臭いは少ないですが耐久性が溶剤と比べ落ちます。

溶剤には強溶剤と弱溶剤があります。弱溶剤とは、塗料用シンナー(うすめ液)で薄める塗料全般のことを指します。強溶剤とは専用シンナーで薄める塗料のことを指し、性質、臭い共に強力です。現在の主流は弱溶剤で、強溶剤は車の塗料や橋に塗られることが多く過酷な環境ほど強溶剤が選ばれます。

1液と2液

溶剤と水性に共通しているのが1液と2液があり、1液タイプはシンナーや水で薄めてすぐ塗れる為、作業性に優れています。また養生しておけば翌日でも使用可能です。

対して2液タイプは薄める前に主剤と硬化剤を混ぜる必要があるので、作業性は悪いです。また、硬化剤と混ぜてしまうと、その日のうちに使い切らないと固まってしまいます。

仕上がりの面では、2液の方が艶や耐久性など全ての面で優れています。